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 テロ、ライブ
キム・ビョンウ監督

 韓国映画はほんとに進歩した。「ベルリンファイル」でも感嘆したが、この映画にも賛辞を禁じ得ない。
国家の本質を描いており、当サイトは付け加えるべき言葉を持たない。たった1人のニュースキャスターがほとんどスタジオ内だけで演技して1本の映画に仕上げている。主題といい、設定といい、テンポといい、エンディングでの謎解きといい、素晴らしいの一語に尽きる。
 韓国の実情を反映しているのだろう、不祥事や左遷といった背景を絡めながら、つまり人間の欲といった不可避の部分をえぐりながら、しかも国家の本質へと迫ろうとしている。赤軍と取引した政府を持つ国では、決して撮られることのない映画である。
 我が国の映画は、韓国映画から置いていかれてしまい、もはや先行する韓国映画の後ろ姿さえ見えないくらいである。キム・ビョンウ監督は1980年生まれの、今年34才の若さである。無条件に☆を献呈する。 
 原題は「더 테러 라이브」(The Terror, LIVE)  2013年韓国映画   (2014.9.10)

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