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「レッド」の意味が、Retired Extreme Dangerousの頭文字なんだって! 何と安直な発想だろう。 それに消防士に変身して逃げるトリックは使われ過ぎである。 元CIAのフランク(ブルース・ウィリス)は、いまや年金生活者。 彼の唯一の楽しみは、役所に勤める年金係のサラ(メアリー=ルイーズ・パーカー)と、電話でおしゃべりをすることだった。
となぜか、サラの家へと無断侵入する。 政府監視下にあって、電話も盗聴されていたので救いに来た、とサラに話す。 が彼女は信じない。とうぜん彼女は信じない。 だって彼女とは電話で、年金の話をしているだけなのだ。 サラの家も襲撃されるので、強引にサラを誘拐し、猿ぐつわを掛けてモーテルに監禁。 かつての上司、ジョー(モーガン・フリーマン)をたずね、襲撃者たちの指紋から身元を調べさせる。 すると、同じグループが女性記者を、暗殺したことを知る。 CIAのクーパー(カール・アーバン)が、上司ウィルクス(レベッカ・ピジョン)の密命を受け、モーテルからサラを連れ去ろうとしていた。 フランクはサラを奪い返し、銃撃戦とカーチェイスを繰り広げて、その場から脱出する。 女性記者の遺品から、コロンビア大学の図書館へ行く。 そして、膨大な蔵書の中のから一枚のメモを発見。 記者はその秘密を知ったので殺されたのだった。 あとはおきまりのコースである。 かつての同僚マーヴィン(ジョン・マルコヴィッチ)や、宿敵イヴァン(ブライアン・コックス)その恋人だったヴィクトリア(ヘレン・ミレン)が登場する。 ドタバタとドンパチが続く。 なにしろ副大統領からの命令で、CIAが民間人を殺すのだ。 こんなに大々的にやったら、たちまちマスコミ沙汰だろう。 しかし、そこは問わないことにしよう。CIAにねらわれているのだ。 GPSが24時間監視しているから、どこにいても発見されてしまう。 CIAにねらわれるという映画は、「グリーン・ゾーン」「ボーン アイデンティティ」「陰謀のセオリー」「バーン アフター リーディング」など、前にも見た覚えがある。 こうした映画を見ていると、国家に対する信頼感が、我が国とはずいぶんと違う。 というか、経済的な意味だけではなく、個人の自立が厳しく追及されている。 そう思えてくる。 そうなのだろう。 CIAの建物のなかで、殺されたって判らない。 闇に葬られるだけだ。 この映画でも、そんな恐ろしい台詞があった。 我が国でも戦前の公安警察など、個人を捕まえて拷問するのなど、赤子の手をひねるようなものだったに違いない。 いままで警察と対決する映画はたくさんあったが、今後はCIAと対決するのだろうか。 個人はますますバラバラになり、孤立していくのに、国家に対してはプライバシーが守れない。 何だか大変な時代になるようだ。 RED 2010年アメリカ映画 (2011.2.7) |
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