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天才詐欺師の話だが、実話だという。 ストレートだったスティーブン(ジム・キャリー)だが、交通事故にあったときから、自分に忠実に生きることを決意。 ゲイであることをカムアウトし、妻のデビー(レスリー・マン)と娘をおいて、恋人とフロリダに引っ越してしまう。
恋人と優雅な生活をするために、詐欺で金を稼いだ。 もちろんバレて収監されてしまう。 しかし、刑務所で運命の恋人フィリップ・モリス(ユアン・マクレガー)と出会う。 フィリップ・モリスとはタバコみたい名前だが、タバコとは関係ないようで、2人は相思相愛になった。 釈放されたスティーヴンは弁護士と偽って、フィリップの刑期を短縮させ、彼を出所させる。 とうとう2人での暮らしが実現する。 スティーブンは経歴をでっち上げて、とある大企業のCFOに採用された。 IQ169の彼からすれば、ちょっとお金を抜き取るのは、いとも簡単なことだった。 2人で豪華な生活を楽しんだが、もちろんバレて逮捕される。 フィリップも巻き込んで、刑務所へと逆戻り。 共犯にされたフィリップは激昂する。 しかし、フィリップへの愛情だけは本物だった。 エイズを装って、刑務所街の病院に移送されて、再度、フィリップを出所させようとする。 生まれつきの詐欺といっても良いくらいで、とにかく人を騙すのが上手い。 お金儲けも、脱獄もお手のものだった。 しかし、結局は捕まってしまう。 フィリップを愛する心には、ほんとうに感心する。 ゲイの話しだし、ジム・キャリーが主演だから、とうぜんにコミックである。 ゲイ特有の捻りや、日本人には分かりにくい話があるだろうと思う。 しかし、ゲラゲラと笑えるほどの面白さはない。 それに彼の演技は、ややアクが強くて、好き嫌いがはっきりするところだ。 「エターナル・サンシャイン」では真面目な演技を見せていたし、「マスク」「ケーブル ガイ」 「ザ トゥルーマン ショー」「マ ン オン ザ ムーン」「マジェスティック」と、良い映画にでている。 「世にも不幸な物語」では、悪者の伯爵を巧みに演じていた。 しかし、この映画では、彼特有の顔面演技が中途半端である。 それに彼特有のリズムも、なかったように感じた。 そんな関係もあって、痘痕面のユアン・マクレガーが出演していたのかも知れない。 彼の演技を、上手いと思ったことは一度もなく、今回もゲイの女役を過剰な仕草で演じていた。 あれを上手いというのなら、学芸会のヒロインだろう。 ユアン・マクレガー演じるゲイが、女性的なシナをつくるシーンが、なにやら不自然である。 あれではまるでオカマで、ちょっと馴染めない。 スティーヴンとフィリップの関係は、明らかにスティーヴンが男役、フィリップが女役である。 だから、オカマでも良いのかも知れない。 しかし、関係性が固定されていると、相手が同性と言うだけで、異性愛と何も違わないだろう。 男っぽい女性が、男の衣装を着ていれば、男性と女性の区別が付くのだろうか。 ニューハーフなら区別が付かないだろう。 そう考えると、ゲイとは何だか分からなくなった。 「I LOVE YOU PHILLIP MORRIS」 2009年フランス=アメリカ映画 (2010.03.17) |
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