|
|||||||
|
|||||||
不思議な雰囲気のお笑い映画で、何となく「オースティン・パワー」に似た感じがする。ベン・スティラー扮する男性モデルのデレク・ズーランダーが、奇妙な出来事に巻き込まれるという話し。ズーランダーは身体こそスタイリッシュだが、頭のほうはまるで駄目という設定。対するライバルのハンセル(オーウェン・ウィルソン)も、身体だけの脳タリンである。
コミック映画の設定は、奇想天外なほど面白い。どんな突飛な設定でも、観客は許容する。しかし、ファッション・モデルこそ、殺し屋にぴったりだというのは意外性があって良いが、ファッション・ショーにきたマレーシアの首相を暗殺するというのは、平凡でちょっといただけない。 マレーシアで、労働者保護の政策を掲げる首相が選ばれた。それを見たアメリカ資本が動く。マレーシアに縫製基地を持つアパレル業者は、子供労働の搾取ができなくなるので、新首相を暗殺するというのだ。彼がアメリカに来るので、その時を狙うという。しかし、マレーシアの首相の姿は、まるで百年前の中国人である。人種的な差別とは言わないまでも、もう少し神経を使っても良いだろう。 ベン・スティラーは達者な役者だとは思うが、何か馴染めなさがある。映画自体は、多くの映画からのパクリが連続し、それはそれなりに楽しめはするが、笑えない。ただ、彼とハンセルがコンピューターの操作が判らずに、いらいらしてコンピューターのまわりを廻る様は、「2001年宇宙の旅」の冒頭のパロディで面白かった。パクリの連続として、もっと徹底したらどうだろう。 映画やファッション界から、大勢のカメオ出演をえて、華やかな場面を演出しているが、主題がないので散漫になっている。コメディは決して嫌いではないし、むしろ笑いというのは高尚なものだとはおもうが、こうした笑えないコミック映画をみるとちょっと感想に詰まる。 2001年アメリカ映画 |
|||||||
<TAKUMI シネマ>のおすすめ映画 2009年−私の中のあなた、フロスト/ニクソン 2008年−ダーク ナイト、バンテージ・ポイント 2007年−告発のとき、それでもボクはやってない 2006年−家族の誕生、V フォー・ヴァンデッタ 2005年−シリアナ 2004年−アイ、 ロボット、ヴェラ・ドレイク、ミリオンダラー ベイビィ 2003年−オールド・ボーイ、16歳の合衆国 2002年−エデンより彼方に、シカゴ、しあわせな孤独、ホワイト オランダー、フォーン・ブース、 マイノリティ リポート 2001年−ゴースト ワールド、少林サッカー 2000年−アメリカン サイコ、鬼が来た!、ガールファイト、クイルズ 1999年−アメリカン ビューティ、暗い日曜日、ツインフォールズアイダホ、ファイト クラブ、 マトリックス、マルコヴィッチの穴 1998年−イフ オンリー、イースト・ウエスト、ザ トゥルーマン ショー、ハピネス 1997年−オープン ユア アイズ、グッド ウィル ハンティング、クワトロ ディアス、 チェイシング エイミー、フェイク、ヘンリー・フール、ラリー フリント 1996年−この森で、天使はバスを降りた、ジャック、バードケージ、もののけ姫 1995年以前−ゲット ショーティ、シャイン、セヴン、トントンの夏休み、ミュート ウィットネス、 リーヴィング ラスヴェガス |
|||||||
|