タクミシネマ      ワイルド スピード MAX

ワイルド スピード MAX
ジャスティン・リン監督

 何ということのない映画だが、シリーズ化されており、人気があるのだろう。
今回が4作目である。
そう言いながら、ボクも「ワイルド スピード」「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」と、2作も見ているから困ったものだ。


 ドリフトが見世物だった前作とは違って、今回はロス・アンジェルスの町中での立ち回り、廃坑となったトンネルの中でのカーチェイスがみせものである。
この手の映画は、主題や筋書きなど云々すべきではなく、ポップコーン片手に楽しめばいい。 

 毎度、主人公のドミニク(ヴィン・ディーゼル)が鍛えられた身体を見せ、恋人レティ(ミシェル・ロドリゲス)が、しなやかな肉体を見せる。
しかし、今回は冒頭でヒロインのレティが、危険な演技を見せたあと、間もなく死んでしまう。
ずっと見てきた者にとっては、えっ〜!である。
映画は、彼女の死への復讐をめぐって、展開していく。


 レティを殺したのは、メキシコに本拠をおく麻薬組織である。
FBI捜査官ブライアン(ポール・ウォーカー)が、ドミニクとコンビを組んで捜査に当たる。
ブライアンはドミニクの妹ミア(ジョーダナ・ブリュースター)の元恋人だったのだ。
第1作のメンバーが、たくさん登場している。

 前作は東京が舞台だったので、日本車がたくさん登場したが、今回はスカイラインGT-Rが目立つだけ。
しかし、目立たないところでインプレッサが使われており、判る人は判るんだと納得である。
インプレッサはきわめて良くできた車で、回頭性も良くラリーでは大活躍である。
車好きたちには、それが判るから、今回使われたのだろう。
最後に、NSXもちょっと出ていたが、これはご愛敬。

 アメリカ製品を宣伝したいのか、ドミニクの乗る車はダッジ・チャージャーである。
前作では、1967年製のマスタングに、日産のRB26を積んでいた。
今回はドリフトではないから、おそらく純米国製だろう。
アメリカ人たちはフルサイズの車が好きなのだ。

 それにしても毎度、ビキニ姿の美女軍団である。
雑誌プレイ・ボーイに出てくるような美女たちは、美女でありながら主役をはれないのは、何が違うのだろうか。
恋人役をやったミシェル・ロドリゲスは、ヒスパニックの血が入っている。
彼女には特有の魅力はあるが、決して美人ではない。
にもかかわらず、「ガールファイト」「ブルー クラッシュ」などで大役を演じている。

 ヒスパニックとの混血は、しなやかな身体で、実に魅力的である。
白人の美しさも認めるが、混血の美しさは白人を上回ると言ってもいい。
最近では、混血の女性たちが、自分たちの美しさを自覚し始め、とてもプライドが高くなってきた。
それでと言うわけではないだろうが、ミシェル・ロドリゲスは度重なる酔っぱらい運転で、とうとう収監されたようだ。

 このシリーズは毎回、趣向は変わるが、車を小道具にしていることは変わらない。
車好きには楽しめる映画である。

 原題は「Fast & Furious」  2009年アメリカ映画


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