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アメリカン・コミックの映画化である。 「バットマン ビギンズ 2005」や「スパイダー マン 2002」などアメ・コからは、たくさんのヒット映画が生まれている。 この映画も、その後をねらったモノだろうが、主人公の魅力に欠ける。
いままで彼は、強い武器が平和を作る、と信じて疑わなかった。 コルト45が、ピース・メーカーと呼ばれる国では、当然の発想かも知れない。 捕虜になってみると、彼が発明し、彼の会社が発売した武器が、テロリストに渡って、平和の役に立っていないことを知り、絶望感に打ちひしがれる。 捕虜になりながら、エネルギー新兵器を作り出し、ロボットに装着する。 無事救出された後、彼はそれまでの武器を作ることをやめる。 そのため、彼の会社の株価は、急降下する。 彼は独力でロボット・スーツをつくり、悪に挑もうとする。 ロボット・スーツはまるで鉄腕アトムのようで、空を飛ぶこともできるし、ミサイルも撃てる。 彼自身が、鉄腕アトムの中に入った代物だ。 しかし、彼の会社の実力者であるステイン(ジェフ・ブリッジス)が、武器の横流しをやっていた。 そのため、新兵器もコピーが作られてしまう。 アメ・コが原作でも、「ダーク ナイト 2008」のように哲学へと作り替えた映画もあるが、この映画に主題云々しても意味はないだろう。 CGが綺麗である。 デザイン・システムがホログラムのように、立体でうきあがり、とても美しい。 この手の映画は、男の夢を体現したモノだ。 そういった目で見ると、男の夢というのは変わらないものだと思う。 スタークは女性にもてまくり、多くの女性とベッドを共にする。 にもかかわらず、母親のような慈愛の目で、見続ける女性秘書ペッパー(グウィネス・パルトロウ)がいる。 しかも、その女性は彼を見捨てず、最後には愛し合う仲になるという。 まるで男の夢が実現する。 女性にもてて、しかも慈母がいる、そんな状況が男の夢なのだろうか。 ただ女性にもてるだけでは、1人になったときには孤独だから、絶対に彼を捨てない女性が欲しいのだろう。 これでは、男はまるで子供である。 男の理想とは、子供であることが許される、そんなところかも知れない。 強く逞しく、そして女性には優しくあれが、アメリカ人男性の理想像だったはずだ。 競争の激化で、いささか弱気になっているのだろうか。 2008年アメリカ映画 (2008.10.29) |
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