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<全世界、お下劣党公認>という宣伝コピーが物語るように、「オースティン パワーズ」と同様のおバカ映画である。 コミック映画は大好きなので、笑いを求めて、映画館に足を運ぶ。 しかし、おかしさの質がちょっと違うらしく、空振りになることがままある。
イギリスで人気があるらしいコメディアンのアリ・G(サシャ・バロン・コーエン)を、主人公にしたお手軽なワンマン映画である。 しかし、その割には手間暇がかかっており、首相役ではマイケル・ガンボンが出演しているし、登場人物も相当に多い。 それなりにお金がかかっていることが判る。 彼が子供たち向けに講師を勤める市民センターの支配人から、センターが資金不足で閉鎖になると聞かされる。 アリ・Gが真っ先に心配したのは、彼の教えている子供たちである。 彼は正義の闘志として、立ち上がることを決意した。 しかし、彼の行動は、首相を失脚させようとする大蔵大臣のカールトン(チャールズ・ダンス)の陰謀に利用される。 セクシーな私設秘書ケイト(ロナ・ミトゥラ)がからんで、彼の恋人ミー・ジュリー(ケリー・ブライト)と一悶着。 おかしな彼が、なぜか国民に受け入れられ、内閣の支持率も急上昇する。 彼のアイディアは、イギリスの没落を救うには、移民を受け入れるべきだという。 しかし、イギリスには美人が少ないので、移民受けれ基準は美人かブスかという。 美人だけ移民として受け入れ、ブスは入国拒否である。 マイナー映画だから許される話である。 全世界を相手にしたメジャー映画では、こんな主張をしたら冗談ではすまない。 サミットでは、世界のリーダー達の意見が衝突するが、彼は出席者達のお茶にマリファナを混ぜ、彼らの気分を鎮めて急場を救う。 しかし、翌朝のメディアは、アリ・Gがマリファナを与えたとのニュースを発表し、彼の人気は急落し、辞職に追い込まれた。 この手の映画の常として、主人公は必ず勝つ。 首相をも失職させた大蔵大臣の悪事がばれて、アリ・Gは復活し、目出度し目出度しである。 映画は絵空事なのだから、もっともっと意外、奇想天外な展開を期待したい。 話の展開が紋切りで、先が読めてしまうのは、平凡な脚本のせいだろう。 「オースティン パワーズ」「ズーランダー」「Mr ビーン」と、同じ趣向の映画がそれなりに話題になるのに、この映画はまったく見向きもされない。 映画を見終わって、館内が明るくなったら、何と劇場内には観客が3人しかいなかった。 やはり、イギリス人向けの寅さん映画と言うところだろうか。 2002年のイギリス映画 |
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