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スタンリー・キューブリックが監督して、トム・クルーズ、ニッコール・キドマンの夫婦が主演しているというので、とても前評判が高かった。 主演した2人は、タイムの表紙にもなっているし、記事でも大きく取り上げられている。 しかし不思議なことに、多くの記事は、映画の内容に関しては評論を加えていなかった。 映画を見てその意味がよく判った。
医者のビル(トム・クルーズ)は、妻アリス(ニッコール・キドマン)から性にかんする幻想をきかされる。 彼は女性、とりわけ結婚した女性は性的な欲望を持たない生き物だと思っていたので、大変なショックを受ける。 自分は他の女性に目がいくが、女性はそんなことはないと信じていたのだ。 それ以来、彼は妻が信じられなくなり、性的な嫉妬に苦しむことになる。 大学時代の友人ニック(トッド・フィールド)に会ったことから、彼の嫉妬心が彼を性の秘密結社に紛れ込ませる。 しかし、そこは大金持ちの集まるところであって(大金持ちがあんなに大勢いるかどうか疑問だし、あんなに大勢いて秘密が保てるか疑問だが、映画だから良しとしよう)ビルのような小市民が来るところではなかった。 秘密結社から追い出されたビルは、その時から不思議な出来事につきまとわれる。 自宅に帰ってみれば、紛失したはずの仮面がベッドに置かれており、秘密結社の力の大きさを知らされる。 栄光に包まれたキューブリック監督が、「フルメタル・ジャケット」以来映画を撮っていなかった。 時代は本当に残酷である。 サスペンス仕立てになっており、ピアノの音が緊張感を強調するのは良く効いていたが、画面が緊迫感を保っておらず、体力のない老人の作品であることを見せてしまった。 トム・クルーズは性格俳優ではなく、活劇俳優である。 顔へのライティングが、しばしば下から光を当てており、それが不自然に見えた。 1999年のアメリカ映画 | |||||||||
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