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オーストラリアの精神病院での話。治療の一環として患者に劇をやらせようとする。 そのために担当者を雇うが、これに応募してきたのは、さえない男が二人だけ。 幸運にも採用されたルイス(ベン・メンデルソーン)は、演出も仕事としてやっているだけだったが、やがて患者たちの熱意に惹かれてのめり込んでいく。 病院側はバラエティーショーのつもりで始めたが、患者たちはオペラを希望。 主人公のルイスは、弁護士見習いの女友達ルーシー(レイチェル・グリフィス)と同棲しているが、そこへ友達のニックが転がり込んでくる。 ニックは、二人の関係が崩壊する触媒役を果たしてしまう。 精神病院を舞台にしているが精神病患者が主題ではなく、精神病患者とつき合うことによって生じる健常者の心的な変化が主題である。 この映画は精神障害者を、決して美化していない。 これは、最近のオーストラリアの映画に共通の考えで、精神障害に対する姿勢には眼を見はるものがある。 「ミュリエルの結婚」「シャイン」「エンジェルベイビー」と、障害者を扱った映画を多産するオーストラリアには、ほんとうに注目である。 主役のルイス以上に出番の多いロイ(バリー・オットー)は、達者ではあるが大げさな演技で、古い感じがする。 話の展開に、もう少し起伏が欲しいと思うが、決してダメな映画ではなく、夫に捨てられたルース(パメラ・レイブ)が手首を切ろうとする場面などとても美しい。最後に演奏されるアコーディオンが雄弁で、良いエンディングだった。 | |||
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