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元夫婦が追う者と、追われる者になる話だが、もう死ぬほど退屈なコメディである。 途中で映画館を出てこようかと思ったくらいで、これだけ退屈な映画も最近では珍しかった。
元警官のマイロ・ボイド(ジェラルド・バトラー)は、ギャンブル好きが高じて、警官をやめた。 そして、今では賞金稼ぎである。 保釈金を積んで保釈になりながら、期限までに警察に出てこない場合、保釈金が没収になる。 保釈金は保釈金屋が立て替えていることが多いので、保釈金屋から賞金稼ぎが派遣されるのだ。 トニー・スコット監督が「ドミノ」という賞金稼ぎの映画を撮っていたが、あちらのほうがはるかに良くできていた。 マイロが賞金稼ぎの相手として、指名されたのは元妻のニコール・ハーレイ(ジェニファー・アニストン)だった。 彼女は車で警官をはねて、保釈中であるにもかかわらず、公判に出なかった。 そのため、保釈が取り消しになり、マイロに追われる身となったのだ。 マイロは借金まみれで、借金取りに追われていた。 借金取りと、麻薬絡みの組織と、両方から追われながらの、ドタバタ劇が続く。 これだけ話のネタがあれば、いくらでも面白くできるだろうに。 間延びした会話が延々と続くのだ。 しかも、2人のヨリが戻ることは、見え見えだったから、まったく驚きのない展開だった。 事前の宣伝では、私生活でもウワサになったジェニファー・アニストンとジェラルド・バトラーというが、映画を売るために付き合っていたに過ぎないのではないか。 また東京新聞に小田克也が書いている映画評では、<作品は、アクションとラブコメディの要素を取り入れ、おしゃれな雰囲気>というが、まったくの嘘っぱちである。 アクションの要素はほとんどないし、何よりもまったくお洒落ではない。 この映画のどこがお洒落だというのだろうか。 また、<このあたりのギャップをバトラーが好演>してもいない。 かろうじて良かったのは、脇役3人の中年女性である。 つまり、ニコールの母親キティ(クリスティン・バランスキー)と保証屋の妻テレサ(シオバン・ファロン)、それにイレーネ(キャシー・モリアーティ)である。 とにかく退屈だった。 「THE BOUNTY HUNTER」 2010年アメリカ映画 (2010.07.10) |
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