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映画の冒頭に、実話だと文字がはいり、最後には、実物のドミノがちらっと映る。 これが本当に実話だとしたら、たいへんな話だ。 世界は広い。 どこまでが事実で、どこまでがフィクションなのか、とても興味が湧いた。 実在のドミノは、今年の6月27日に自宅の浴室で遺体で発見されたという。
スタイリッシュな映像を、目指しているのは良くわかる。 カットが短く、次々に画面が覆いかぶさる。 フェードインやオーバーラップが多用されるが、ちっとも嫌みではない。 色の強調や早送りなどなど、特殊な技術をこれでもかとばかりに見せる。 そのうえ、話も分かりにくい。 最後になって、やっと全貌がみえるという凝り方である。 俳優ローレンス・ハーベイの娘として、裕福な家に生まれたドミノ(キーラ・ナイトレイ)は、何不自由なく育った。 モデルや芸能界で生きてきたが、突然に賞金稼ぎとなる。 賞金稼ぎは、我が国にはない制度だから、なかなか実感をもって理解できない。 賞金稼ぎには誰でもなれるわけではなく、 資格試験に受かった者だけが、職業とできるようだ。 保釈になった人物の保釈金を支払い、裁判にでることを保証する制度がアメリカにはある。 しかし、保釈になって娑婆にでると、召喚されてもでてこない者がいるらしい。 召喚命令から6ヶ月以内に法廷にでないと、保釈金は没収される。 それでは保証した人間は、大損である。 そこで、保釈保証をした人間が、召喚された者を捕まえるために、全米中を駆け回ることになる。 相手にするのは犯罪者だから、彼等も尋常ではない。 賞金稼ぎも刑務所上がりが多く、重火器で武装しているらしい。 召喚者も逃げているのだから、居所が分かっても簡単には捕まらない。 銃撃戦になることもあるという。 なかなか保釈にならない我が国と比べると、想像もつかないアメリカの事情である。 ドミノがfbiに取り調べられている場面から、話は始まる。 小刻みに前後しながら、徐々に説明されていくので、全貌はなかなか理解しにくい。 ドミノはクレアモント(デルロイ・リンドー)の賞金稼ぎの講習を受けに行く。 荒くれ男たちに混じって、若い女性が1人、バリバリに突っ張って、講習会場にはいる。 講習はいかさまで、受講料を集めて、クレアモントたちは逃亡を図る。 彼女は逃げるクレアモントを捉えて、賞金稼ぎになることを承諾させる。 それ以降、彼女はクレアモントの指示のもと、エド(ミッキー・ローク)を頭にして、チョコ(エドガー・ラミレス)と3人で、一緒に賞金稼ぎをすることになった。 クレアモントは保釈金保証人と現金輸送業を兼務している。 彼は、現金輸送車から1千万ドルを盗んだ上、 犯人から取り戻すといって、30万ドルの手数料を頂戴する計画を立てる。 自分たちで盗んでおいて、取り戻したといって手数料を頂戴するのだから、安全確実な計画のはずだった。 しかし、犯人に仕立てた4人の中に、マフィアの息子がいたので、ことはやっかいになった。 しかし、運転手として雇われたアフガニスタン人の男が、1千万ドルをくすねてアフガン解放に頂くことになる。 もちろん最後は大もめになる。 アフガニスタン人の男は、現金袋の中に爆弾を仕掛けて、マフィアなど全員を爆殺してしまう。 ドミノは辛うじて生き残り、fbiの捜査官(ルーシー・リュー)の取り調べを受けている場面へと戻ってくる。 この映画の魅力は、キーラ・ナイトレイの突っ張った色っぽさだろう。 痩せた身体だから暴力的な賞金稼ぎは、難しいだろうと思うのだが、実在のドミノも痩せている。 おそらく銃器を使うことによって、非力な耐力が補われているのだろう。 たしかに逃げている者と、取っ組み合いの乱闘になることは、ほとんどないだろう。 「フリーズ」と、拳銃を突きつけて終わりだろう。 少し悪が入ったやくざっぽい男がもてるように、女性もバリバリに突っ張っているのはカッコイイ。 この映画でも、同僚のチョコが彼女にメロメロになる。 しかし、ドミノはなかなか彼に心を開かない。 そのため、チェコは悶々と悩むが、あれには共感する。 大勢の人物を登場させ、短いカットを繋いでいた。 2005年アメリカ映画 (2005.11.08) |
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