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「アメリカン プレジデント」など、アメリカの大統領物はたくさんつくられている。 しかし、久しぶりにつまらない映画を見た。 なぜこんなにつまらないのだろうか。 途中でダレてきてしまい、スクリーンに集中するのが大変だった。 それと画面の色が少し変で、盗撮注意の宣伝もおかしな色だった。 これは「角川シネマ新宿」に固有の現象じゃないだろうか。
ジョージ・W・ブッシュ、ご存じのとおり最低の大統領である。 クリントン前大統領から、大黒字の国家財政を引き継ぎながら、真っ赤にしてしまった大統領である。 そして、もちろん自分で始めた戦争を、終わらせることができない大統領である。 なぜ、こんなダメ男が、アメリカの大統領になれたのか。 監督は、その理由を宗教と政治の一致にみる。 もともと賢い男ではなかった。 何をやっても長続きしないし、アル中だったし、それでも大学に行く程度の能力はあった。 しかし、何よりも彼の特技は、人に好かれる資質だったのだろう。 アメリカの大統領は人気稼業である。 テキサスの知事にも当選したし、大衆的な人気を得るたぐいまれな資質を持っていたのだろう。 大統領になれとの、神のお告げがあったから、大統領に立候補したとか! 額のまえで両手を組んで、目をつむり、全員が神に祈るのである。 しかも、その音頭をとっているのは、誰あろうブッシュである。 アメリカには信仰の自由があるはずだが、閣僚たちにも祈らせるのは、いったい何なのだ。 フセインはイスラムだろうから、彼は彼なりに祈っているはずである。 そして、海を隔ててアメリカでは、ブッシュがやはり神に祈っている。 それを考えると、まるで漫画である。 かたやキリストに祈り、かたやアラーに祈っている。 これで近代戦が闘われたのだ。 なにをか言わんやである。 それは何となく判るが、メリハリがないのだ。 やはり2時間をもたせるとなると、起承転結というか物語の山を作ってもらわないと、見るほうは飽きてしまう。 この映画は、ただ説明的なシーンが、細切れに続いており、しかも、時間が前後するので散漫になってしまうのだ。 この監督は、「JFK」や「ニクソン」など、歴代の大統領を映画化しているが、大統領物の連作のつもりだったのだろうか。 「7月4日に生まれて」等を撮っているところを見ると、反戦派だと思うが、いささか焦点が定まってないように感じる。 顔のアップがおおく、それが意味をもってない。 原題は「W.」である。 2008年アメリカ映画 |
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