タクミシネマ         レッド ライン

レッド ライン    アンディ・チェン監督

 いわゆるインディ系の映画とも違う。
見たこともないような俳優さんがでている。
もちろんポルノ映画ではない。
にもかかわらず、とてもお金がかかっている。
なぜ、こんなにお金をかけることができるのだろうか。

レッドライン デラックス版 [DVD]
IMDBから

 大金をかけて、街道でレース博打を行う話である。
最初のうちは古いACコブラとか、マセラッティなども出ている。
その後、場所は飛行場跡らしきレース場や、砂漠のなかの田舎道に移る。
むさい男たちに、ズラッと揃ったレースクィーンたち。
胸からは乳房がこぼれそうで、お尻に食い込むビキニの水着。
古いタイプのお色気が満開。
フェミニズムなどまったく無関係の世界。

 アメリカの町中には美人が少ないが、よくわからない映画にもかかわらず、多くの美女たちが惜しげもなく裸体をさらす。
抜群のドライヴィング・テクニックをもつ主人公ナターシャ(ナディア・ビョーリン)も女性である。
女性が男性と同じ土俵で張り合うあたりが、古い映画とは少し違うか。

 出場する車は、ピカピカのフェラーリ、フォード、ポルシェ、メルセデスのスポーツカーばかり。
こうした映画には、主題や物語を云々するのは無意味だろう。
出てくる車のスタイルと、運動性能を堪能すればいい。
300キロ近いスピードで、車がドリフトしていく。

 驚くのは、この映画のクラッシュ・シーンには,CGがいっさい使われていないというのだ。
数千万円もする車が、惜しげもなく空を飛んでクラッシュしていく。

 プロダクション・ノートによれば、レバノン生まれのフランス育ちであるダニエル・サダックが、自分で持っている車を提供し、お金を出して作った映画らしい。
ワイルド スピード」とは違う醍醐味ではあるが、あまり趣味の良くない映画である。


原題「RedLine」

 2007年アメリカ映画   (2008.07.23)

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