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実話にもとづいた微笑ましい小品であり、そこそこに楽しめるが、それ以上でも以下でもない。 第2次対戦が迫っていた1937年のこと、大富豪だったヘンダーソン氏が死んだ。
未亡人となったローラ夫人(ジュディ・デンチ)は、ウィンドミル劇場を買うが、たちまち赤字に転落。 そこで夫人はヌードショーを、始めることを思いつく。 裸を見せることなど、当時の誰もが思い至らなかったが、 彼女は支配人ヴィヴィアン・ヴァンダム(ボブ・ホスキンス)を叱咤激励し、開場にこぎ着ける。 そして、友人の高級官僚に手をまわして、 モデルが動かないことを条件に、裸を見せることを承認させる。 裸を見せるなど厳しく禁止されていた。 そうした時代に、上流階級の女性が、ほとんど気まぐれに始めた額縁ヌードショーが大当たり。 戦場へと出征していく兵士たちへの、思い出作りに多いに役立った。 この映画で見るべきは、老夫人の恋心と、支配人との信頼関係だろう。 気っぷの良いローラは、ユダヤ人の支配人と喧嘩をしながらも、劇場をもり立てていく。 戦時下の制限が強まるなか、 彼女は持ち前のきかん気を発揮して、時代に身体を張って対決する。 イギリスの大富豪が、美しい建て前を押し立てながら、お金儲けに精をだす様が描かれている。 この映画もまた舞台裏を覗かせてくれる。 出演女性とローラとの交流や、観客たちの支持など、心温まるエピソードを交えている。 反ナチ意識は、今さらながら強いものだったと知る。 最後のよりどころは、自由主義なのだろう。 ジュディ・デンチが達者な演技を見せている。 2005年イギリス映画 (2006.12.30) |
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