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監督こそ違うが、「ベイブ」のスタッフが作ったらしい。 明らかな失敗作である。 制作が終わっても、御倉入りという処分が適当だろう。 こんな作品が公開まで至ってしまうのはおかしい。 ましてや日本語吹き替え版まで作っているのは、映画を見る目があるのだろうか。
喜劇はおかしくなければならない。 おかしくない喜劇は、存在する理由がない。 シマウマがサラブレッドと勘違いして、 自分は競馬馬と錯覚しかかったが、途中で自分に目覚めてしまう。 しかし、シマウマのままでも頑張って、サラブレッドに勝ってしまう。 そんな馬鹿な話がありというのだから、よほどしっかり作らないと無理である。 サラブレッドの間に混じって、走るシマウマの姿は美しくない。 走る姿が決まらないので、どうにも物語が締まらないことおびただしい。 この手の話は、ダメだった馬鹿にされたアヒルの子が、 ある日白鳥に変身するから、感動を呼ぶのだ。 それがアヒルのままでは、物語にならない。 16歳の少女という設定は良いとしても、ジョッキーには太りすぎである。 小柄なシマウマの相方なのだから、シマウマを立派に見せるように、もっと華奢な女性をキャスティングするべきだった。 ダスティン・ホフマンやウーピー・ゴールドバーグといった俳優が、 動物の声を担当しており、必ずしも予算がなかったわけではないだろう。 むしろ、cgの多用には、たくさんお金がかかったはずである。 「ベイブ」は動物を擬人化させることに尽きず、周到な物語性を演出していた。 この映画では諧謔もないし、物語が一本調子にすぎる。 脚本をきちんと検討しないと、失敗するという見本だろう。 2005年アメリカ映画 (2005.03.16) |
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