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主人公サイモンを演じるヴァル・ギルマーの変装が、たくさん出てくるのが見物くらいで、何ともつまらない映画である。キリスト教の聖人の名前をいくつも名乗る謎の男サイモンが、ハイテクを駆使して世界中で盗みをする話である。 最後に、この泥棒は美人科学者と恋に陥るのだが、お金をかけて、そこそこの役者をそろえて、ロシアで大がかりなロケをして、それでも面白くない。なぜこれだけの企画が、つまらなくなってしまうのか。面白い映画を作るのは、難しいことだと知らされる。フィリップ・ノイス監督がメガホンをとっているが、監督だけの責任だろうか。それとも、他の原因があったのだろうか。同じようなテーマで作られた「ミッション インポッシブル」が、無条件で楽しめる成功作だったのに、どうしてだろうか。 娯楽映画では、難しい話は抜いて、軽いタッチで話を次々に展開する。これが必要なのかも知れない。見ているものに息つく暇も与えないほどに、早い展開、判っても判らなくてもいいくらいの荒唐無稽さ。論理的なつじつまよりも、想像外の仕掛けや展開が必要なのだろう。面白い映画から学ぶことはたくさんあるが、つまらない映画からも教えられることがある。 | |||
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