タクミシネマ                    キャリア・ガールズ

キャリア ガールズ    マイク・リー監督

 学生時代にルームシェアーしていた女性友達が、何年後に再会して当時を懐かしむ話である。
映画としては破綻もないし、それなりによくまとまっているが、小さな話題で新しい視点がない。
秘密と嘘」を撮ったマイク・リー監督だが、前作で成功した手法がいつも成功するとは限らない。

 アレルギーのせいで顔に傷のあったはにかみやのアニーが、学生時代に住んでいたロンドンへ田舎から出てくる。
積極的で強かったハンナは、いまだにロンドンに住んで、アル中の母親を見ながら一人生活をしている。
二人がロンドンの駅で再会する。
二人はかっての思い出の場所をめぐりながら、昔日の思い出に浸る。
二人とも独身で生活をしているので、キャリア・ガールズというタイトルなのだろうが、過去を向いたこの話は、すでに終わっているのではないだろうか。

 女性が働くことが当たり前になり、結婚しなければ、一人生活になるのは当たり前で、昔日の思い出を語ることはどんな意味があるのだろうか。
二人の会話の場面が多く、「秘密と嘘」と同様に、交互に二人を撮す手法が多用されており、すでに新鮮味を欠いている。
また、台詞のある登場人物が六人しかおらず、テーマの小ささが目立った。

1996年イギリス映画。


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