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現代物から歴史物へと、女性の存在証明を広げていく、一連の試みの一つであろう。 主人公は、「テルマ アンド ルイーズ」でもヒロインを演じたジーナ・デイヴィスである。 しかし、荒くれ男の海賊たちのあいだに、以前の頭目の娘という血縁による支配の正当性を設定しても、女の頭目はやっぱり無理がある。 「テルマ アンド ルイーズ」のような現代劇だと、女性が強くてもまったく不自然を感じない。 海賊という巨大な男性の中にまじると、女性の非力さや体の細さがいっそう目だつので、活劇シーンが嘘っぽく見える。 女性の腕力物は、矛盾を抱えている。 力自慢の女性は、既成観念としての美しい女性からは、逸脱せざるを得ない。 この映画のストーリイにも、おおいに問題がある。 男性にあっては、強力な腕力と優秀な頭脳は両立する。 ジーナ・デイヴィスが、腕力頭脳ともに優秀だとしたら、ペットとして色白男を飼うことはできても、腕力優位の男性集団の秩序をどう維持して行くのであろうか。 この映画は、帆船を爆破したり、古い時代設定のための建て込みと、とてもお金がかかっている。 アメリカの女性は大変だとため息がでる。 アメリカ女性は、肉体的な非力さを克服せねばならないという、困難な旅路に出発してしまった。 1995年のアメリカ映画 | |||||
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