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インディアナ州にあるワルシャワ・コミュニティ高校での、高校生たちの日常を描いたもの。 大人への入り口で、揺れ動く高校生の心模様を、高校生活からみている。
白人が中心の田舎町で、アメリカの共和党をささえる人たちが多く住んでいる。 高校生たちも保守的な空気を反映して、州外にでていくとか大志を抱く者は少ない。 身近な日常に関心が集中し、仲間の人間関係に振り回される姿は、我が国の高校生と変わらない。 西海岸やニューヨークなどの大都会からは、ずいぶんとイメージが違い、階層分化の意識がはっきりしている。 バスケット・ボールの選手と裕福な家の女の子たちが、上層階層をつくってタカビーを演じている。 それ以外の子供たちは、上昇志向はもつが這い上がれない。 クラスで変わり者の子ハンナが、サン・フランシスコへ行こうとするが、家族中の反対にあう。 それでも彼女は出かけていくが、8ヶ月で挫折して帰郷。 その後、ニューヨークへでたという字幕が入る。 アメリカの大都会、とくに黒人街の様子は、よく映画になるが、田舎町の若者はあまり話題にならない。 しかし、ほんとうのアメリカは田舎にある。 ブッシュを支えたのは、田舎の人たちだ。 都会の人たちは、相当に柔軟な思考をもつが、田舎の人たちは農業や工業の縛りから、なかなか自由になれない。 保守的な人たちから逃れてきたのが、都市居住者だから、田舎は保守的な人が残ったのだ。 そして、そこの高校生もまた保守的なのだろう。 バンドをやっている子はいても、健康なブラスバンドに近いものであり、ラッパーなど探してもいない。 男女の性別役割も、はっきりしており、この点でも遅れている。 あまり意味はないが、未だに使い捨てのフィルム・カメラが使われているのには、ちょっと驚いた。変わり者のハンナは感じが良かったが、ほかの子たちは重い感じだった。 2008年のサンダンス映画祭で、最優秀監督賞に輝いたドキュメンタリーというが、どこがそんなに良かったんだろうか。 高校生の現実を描いたという意味では、サンダンスで共感を得たのだろうが、見るべきところのない映画である。 2008年アメリカ映画 (2008.10.13) |
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