タクミシネマ        パイレーツ・オブ・カリビアン−U

パイレーツ・オブ・カリビアン−U  デッドマンズ・チェスト
ゴア・ヴァービンスキー監督

 前作とは少し違うか、それとも同じというべきか。
同じ監督、主演俳優とライバルも同じ。
へんな船長であることも同じだけれど、幽霊の船が登場するのが、これまたおかしな具合。
そのうえ、どこか知らない原住民が登場して、これまたおかしな具合。
何と言っていいのだろうか。

パイレーツ・オブ・カリビアン U [DVD]
公式サイトから

 海賊のジャック・スパロウ船長(ジョニー・デップ)は、ブラックパール号を取りもどす。
ウィル(オーランド・ブルーム)と恋人のエリザベス(キーラ・ナイトレイ)は逮捕されるが、何とか脱出する。
ウィルの脱出はわかったが、エリザベスはどうやって脱出したのだろう。
いつの間にか、船乗りになっていた。

 ジャック・スパロウ船長あてに、イギリス本国から放免の勅許状が届くが、彼はあまり興味を示さない。
深海の幽霊船があらわれて、彼と戦いになる。
それに船を襲う大だこ。原住民との闘争と盛りだくさんで、ちょっと焦点が絞れない。
あれよあれよという間に、話が進んでいく。
しかも、深海の幽霊船の乗組員が、そろいもそろって不気味な姿形。

 アメリカでは凄い人気で、空前の売上げだというが、
どこがおもしろいのか、どうもよくわからない。
猛烈にお金がかかっており、奇妙きてれつで、2時間半の長い映画だが、退屈したわけではない。
それでいて、起承転結といったドラマの造りがあるわけではなく、
いくつかのエピソードが延々と続くだけ。
なんとも捕らえどころのない映画で、うーんというだけである。

 ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウ船長の性格付けが、かわいい船長で、それが良いのだろうか。
それにしても、なんの脈絡もなく、登場人物があちらこちらに登場する。
どうやってここへきたの、と言いたくなるシーンがたくさんあったが、
それをあげつらうのは、こうした映画には無意味であろう。

 特別に美人というわけでもなく、演技が上手いというわけでもないキーラ・ナイトレイが、
この映画でもヒロインを演じているが、彼女の人気もなぜだかよくわからない。
全体に、よく分からない映画だった。 2006年アメリカ映画
 (2006.8.07)

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