タクミシネマ        ナンニ・モレッティのエイプリル

ナンニ・モレッティのエイプリル
    ナンニ・モレッティ監督

ナンニ・モレッティのエイプリル [DVD]
前宣伝のビラから

 イタリアの映画監督が、自分の子供が生まれた嬉しさ、親ばかぶりを綴った映画である。イタリアでは有名らしきナンニ・モレッティが、自分の連れ合いのお腹が大きくなるに従って、落ち着いている妊婦に対して、彼の方がそわそわちょろちょろしだす。仕事の現場に行っても、生まれてくる子供のことが頭にあって、仕事が手につかない。

 時はちょうど政権交代の時期、右派か左派かで揺れている。やらなければならない仕事はあるのに、彼の関心は生まれてくる子供ことばかり。生まれてくれば生まれてきたで、見事な親ばかぶり。それをコメディ・タッチで描いているが、やや重く決して成功しているとは言えない。

 子育て期には、いかに自己中心的になるか、その見本である。昔は、「男子たるもの」だったが、今日では男女差がなくなったのだから、これで良いのだろう。しかし細々神経質の拘る彼の姿勢は、むしろ男性的なものだ。女性は自分のことでありながら、ドーンとして落ち着いている。

 映画としては、イタリアのウッディ・アレンといったところか。

1998年のイタリアとフランスの合作映画。



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