太平洋戦争から復員したピート(ビリー・クラダップ)は、軍人の給料をもとに、小さいながらも自分の牧場を経営し始める。 しかし、戦争に行かなかったジム・エド(サム・エリオット)が、時流に乗って勢力を伸ばし、ハイ・ロー村の産業を独占しようとしていた。 ほとんどの男たちがジム・エドの従業員となってしまったので、ピートは仕事がやりにくくなっていた。 そこへ、かつての友人であるビッグ・ボーイ(ウッディ・ハレルソン)も復員してくる。 数少ない仲間が、カーボーイの仁義を通すべく、新興のジム・エドに立ち向かう。
帰ってみれば悪人が勢力を伸ばして、正義派が小さくなっている、というのはわが国のヤクザ映画と同じである。 ピートが愛した女性モナ(パトリシア・アークエット)は、ジム・エドの従業員の人妻である。 アメリカでも戦後の社会は、古き良き時代の人情が急速に失われていく。 この映画は、わが国ヤクザ映画のように、失われゆくものを美しくは描かない。 ここには近代的な正義はない。 農耕社会があまりにも長かったから、我々は簡単に工業社会の生き方を信じることができない。 監督は滅び行く時代を、はっきりと判っている。 1998年のアメリカ映画。 | ||||||||||||
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