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それだけなら旅先の遊びですんだが、女性が妊娠して三ヶ月後にアレックスの前に登場した。 彼女はお金が欲しいわけではない。 一人で育てるが、自分の両親に会って欲しいという。 子供の父がアレックスだという必要はない、ただボーイフレンドとして両親に会うことだけだけが頼みだという。 突然の話に戸惑いながらも、彼はそれを承知し、彼女の家族に会う。 アレックスはアメリカ人でニューヨーカー。 その席に連れていかれたアレックスは、あまりの家族の多さに驚きながらも、親密な家族たちのやりとりに好印象を持つ。 アンディ・テナント監督のこの映画自体は、特別優れた出来ではない。 情報社会になって家族の繋がりが希薄になり、アメリカ人たちは愛情に飢えている。 自分たちの作ってしまった情報社会に欠けているものが、ラテン系の家族にはいまだにある。 「太陽に抱かれて」のマリサ・トメイと同様に、この映画でもヒロインは、魅力的で積極的で情熱的な女性である。 アレックスは積極的なイザベルに引きずられて、大家族の中に引きずり込まれてしまう。 親戚の自動的な拡大というこのあたりは、アメリカ人の嫌いなアラブ人たちと同じであるが、ラテン系のメキシコ人なら許せるのだろうか。 アレックスの会社の本店はニューヨークにあるが、現場は世界中にある。 アレックスは出世がかかった仕事がくれば、それをなげうってまでイザベルとの蜜月を過ごすことはできない。 イザベルは仕事に気がいってしまうアレックスと離婚を考え、ニューヨークに戻ったアレックスに離婚届を送る。 しかし彼女はそこにはおらず、出産のために車でラスベガスに向かったという。 全体として血縁家族に対する思い入れが強く、懐古的な感覚の映画と見えるかも知れないが、決してそんなことはない。 家族を見直す映画は様々に続くだろうが、裕福なものを代表するのは男性でしかも白人。 ところでこの映画は、「Fools rush in 」という原題のコメディーなのだが、映画館では誰も笑わない。 | |||||
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