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原作を知らなくても充分に楽しめるが、原作を読んでいた方がなお楽しめるのは当然である。 リチャードはヨーク家の末弟として、左手が不自由で、しかも左足を引きずるという障害者として生まれた。 リチャードの働きが大きかったが、エドワード四世が長男ということで国王になった。 リチャードは自分が王位につくために、何人もの身内を殺していく。 1930年代のイギリスの状況を知っていれば、これが誰で、あれが誰でと、映画に重ねて楽しめるのだろうが、その知識がないので残念ながらそれはできない。 リチャードに父ヘンリー国王と夫エドワードを殺された美しい妻アン(クリスティン・スコット=トマス)は、当然のことながら、最初は彼を憎み蛇蠍のごとくに嫌う。 しかもそれは、人の心の弱さをついた恐ろしい台詞である。 リチャードに父親と夫を殺された女性ですら、求婚されれば応じる。 悪意が善意で包装されて、強引に突き進むとき、心から善意に溢れる人たちはまったく抵抗できない。 貴族という小さな身内たちが支配していた最後の時代である。 | |||||
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