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劇場用映画は初めてのジェリー・ザックス監督だが、これら俳優陣のいまや保守的な家族感が、強く反映している。 メリル・ストリープ演じるリーは、二人の男の子を育てながら、独力でオハイオで生活している。 そんなとき、20年も音信不通だった姉ベッシー(ダイアン・キートン)が白血病になる。
姉のベッシーは、年老いた父親マーヴィンと叔母の面倒を見ており、リーにはそれがベッシーの生活を犠牲にしているように見える。 「ブルックリン物語」で家族の重要性を展開したロバート・デ・ニーロが、この映画の製作にもかかわっており、彼の家族に対する思い入れが感じられる。 血液型とか体質とかは、遺伝的な要素が大きく、移植適合性は血縁者の方が高いことは事実である。 家族が大切であることはもちろんだが、家族とは血縁によるものばかりではないという確認こそ、現代の社会が到達した結論である。 この映画でも、リーは離婚しており、ベッシーは未婚である。 腕力優位という自然の現象が、社会的な支配概念ではなくなった。 愛される幸せではなく、愛する幸せが大切なのだと、映画は言う。 愛情を注ぐ対象をもてたことが、幸福だったと言う彼女の言葉は、どんな家族形態にあっても妥当する。 次世代を思うロバート・デ・ニーロの誠意ある行動には敬意を表するが、この映画は扱っている主張に限らず、映画としてもすでに古い。 無言で顔をアップするシーンが長かったり、ディズニー ワールドでの逆光のシーンが長かったりと、不要なカットが多い。 1996年のアメリカ映画 | ||||||
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