タクミシネマ                  インデペンデンス・デイ

インディペンデンス デイ     ローランド・エメリッヒ監督 

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インデペンデンス・デイ [DVD]
 日本では来春の公開予定だが、パリではすでに公開されていた。
鳴り物入りで宣伝された映画だったが、がっかりしたと言ったほうがいい。

 ある時、宇宙の彼方から、地球侵略者がくる。
大きな円盤が世界の各地に現れて、都市を攻撃し始める。
それに対して、アメリカを中心とした地球防衛軍が挑む話である。
以前、この攻撃は予測されており、何人かの人はそれを知っていた。
この映画の主人公は、その一人で大統領に助言し、最後には指令塔を破壊しに、宇宙の彼方まで出かける。

 各都市を襲った円盤状のものは、いわば航空母艦のようなもので、その指令塔は、地球を離れたところにあると言う設定。
各地を襲った円盤から、飛び出してくる戦闘機のようなものと、地球の戦闘機が戦う一方、指令塔を破壊しに主人公ともう一人の人間が出かける。
もちろん、無事に指令塔は破壊できて、地球は救われる結末である。

 この宇宙人は現在の地球人より進んでおり、彼らのほうが強い。
アメリカ大統領が苦渋の決断の末、円盤に対して原爆を発射しても、円盤はびくともしない。
しかし、円盤の下部が開いたときにそこを攻撃し、円盤を破壊することに成功する。
ここがおかしいのだが、絶好の位置につけた戦闘機がミサイルを発射する。
この時に限って、機体からミサイルが離れない。
仕方なしに、彼はミサイルを抱えた機体ごと円盤に体当たりをする。
まるで特攻隊である。この攻撃によって、円盤は爆発する。

 指令塔攻撃には、もっと妙な展開になる。
何年か前に宇宙から飛来した戦闘機と、それに乗っていた宇宙人が砂漠の地下に保管されており、天才博士と何人もの人が密かに研究を続けていた。
宇宙人は死んでホルマリン漬けになっているが、戦闘機は無傷で動く。

 まず、こんな大規模な研究が、誰にも知られずにきたと言う設定が不思議。
それに、宇宙人の戦闘機に地球人が乗って、訓練もせず直ちに宇宙の彼方まで指令塔を攻撃に出かけるのも不思議。
この戦闘機を操縦するのは、地球のファイターであっても宇宙人の戦闘機なんて始めてである。
同乗する主人公は、何の訓練も受けてない民間人である。
この辺の話がでたらめで、あまりにもおかしいのである。

 大統領の作戦会議に、別れた奥さんの手引きによって民間人である主人公が紛れ込んだり、都市が爆撃される中でファイターの奥さんだけが生き残ったり、宇宙人の戦闘機が保管されていたり、ご都合主義の塊のような映画である。
1996年アメリカ映画。


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