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前半は、まさに逃亡の映画である。 ところがその間、人質の若い女性二人は、どこかへと消えてしまう。 兄弟を逮捕する固い決意だ、と警察が発表すると、テレビのレポーターが「警官が殺されているが、犯人の逮捕には警官による復讐的な行動が出ないか」と質問する。 日本のレポーターが、こんな質問をするとは想像だにできないが、もしこの質問をしたら、警察は烈火のごとくに怒るだろう。 逃亡する兄弟は、兄が冷静な銀行強盗の専門、弟が性犯罪者という設定だが、それがどうもよく判らない。 兄弟のモーテルのシーンと相前後して、ハーベイ・カイテル親子がキャンピング・カーで旅行していることが描かれる。 ハーベイ・カイテル親子のキャンピングカーに乗って、トイレにジュリエット・ルイスと兄弟二人が隠れて、メキシコへの国境をこえようとする。 後半の主な舞台である酒場のイメージが貧困である。 吸血鬼の話しにつなげたときに、この映画は駄作になるよう運命づけられた、といっても過言ではない。 兄弟二人の性格付けにしても、尻切れとんぼであったし、ジュリエット・ルイスに至っては、どういう位置づけかまったく判らなかった。 おもしろい脚本に基づいて、いままでの映画とは少し違うタッチで売りだしたのがタランティーノの映画だったはずである。 タランティーノのうりは、映画オタクなところだったが、メジャーになってもこのスタンスを維持するのは難しい。 | |||||
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