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アメリカに住むベトナム女性キュウの話である。 ベトナム戦争の戦火をのがれてアメリカに渡った彼女は、幾多の苦労をくぐり抜けてアメリカで成功した。
写真のモデルをしている彼女と、男性撮影者であるアリカンとの間で繰り広げられる見る、見られる関係が、男性と女性の立場に重ねられている。 ベトナム生まれの女性が監督ということで、普通の商業映画と同じように見ることが困難で、どうしても点が甘くなりがちだが、それは逆に表現者としての監督への侮蔑だろう。 まず、主題が女性の抑圧された現象を描くものだが、先進国にいる第三世界の女性の問題と女性一般の問題が混在している。 途上国になればなるほど、情報化が進んでおらず、肉体労働の比重が高いはずである。 この映画の中で、自国の文化が崩壊する、たとえば目上の人を敬わないとか言っていたが、この発言自体が状況を理解していないものある。 各国の独自の文化と言うが、それはそれぞれの土地に適合した生産労働の形態から生まれたものである。 映画としてみても、ストーリー展開が下手である。 画風にしても、一時代前のアンダー・グラウンドのようでありながら、はち切れるような瑞々しさはない。 キュウの演技に関してはいいとしても、カメラマンを演じたアリカンは不自然で、とてもカメラマンとは思えないぎこちなさだった。 この映画の監督であるトリン・t・ミンハは1952年、ベトナムに生まれ、17歳でアメリカに渡り、イリノイ大学で比較文学を学んでいる。 コマーシャルベースにのらないためか、赤坂の国際交流フォーラムでの上映だった。 1995年のアメリカ映画 | |||||
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